『北村太郎の全詩篇』

北村太郎の詩は歴史に残る

しかし古典として君臨するような残り方ではないだろう。

時代や人間が狭隘さへとのめり込んでいくときに、

静かにブレーキを踏んでくれる、

そんな残り方だと思う。

(横木徳久ー本巻・解題より)

北村太郎 Taro KITAMURA

(1922年11月17日ー1992年10月26日)

東京生まれ。本名、松村文雄。戦前から詩誌「LEBAL」に参加し、

1951年、鮎川信夫、田村隆一らと「荒地」を創刊、同人となる。

1966年、第一詩集『北村太郎詩集』を上梓。

1976年、詩集『眠りの祈り』で無限賞、

1984年、『犬の時代』で芸術選奨文部大臣賞、

1986年、『笑いの成功』で藤村記念歴程賞、

1989年、『港の人』で読売文学賞を受賞。

また、英米のミステリー、小説などを数多く翻訳した。

近年『北村太郎を探して』(2004年)『光が射してくる』(2007年)などの刊行が続き、

2008年、詩人の晩年を描いた『荒地の恋』(ねじめ正一著)も注目を集めた。

 

既刊詩集に未収録の詩篇を含む、

北村太郎のすべての詩を収めた『北村太郎の全詩篇』待望の刊行です。
北村太郎の詩集はその大半が絶版、入手困難となっており、

今回の「全詩篇」の刊行は多くの読者から待ち望まれていたものでした。

本編には56ページに及ぶ詳細な年譜を掲載。
また、別冊「詩人北村太郎」には、北村太郎の人と詩について25人(再録1含む)が執筆。
貴重資料、写真多数掲載。北村太郎を知るための格好の手引きとなっています。 

(詩集)上製布クロス装 928ページ
北村太郎の全詩篇 詩篇:330篇、詩劇1篇収載 年譜:宮野一世

(別冊)上製布クロス装 216ページ
詩人 北村太郎
執筆: 鮎川信夫(再録)、正津勉、石田衣良、稲葉真弓、高山文彦、平田俊子、高柳克弘、

片岡直子、松本憲治、里館勇治、佐伯裕子、加島祥造、瀬尾育生、北川透、藤井貞和、

稲川方人、根本明、河津聖恵、杉本真維子、松下育男、杉本徹、横木徳久、吉田文憲、

岩佐なを、井坂洋子、宮野一世(掲載順)

 

 

『北村太郎の全詩篇』

初版 2012年11月4日

著者 北村太郎

編者 北村太郎の全詩篇刊行委員会

   大西和男、大原哲夫、大日方公男、

   正津勉、宮野一世、榎木融理子

装画 野見山暁治 函・表紙「海の柱」(1990年、個人蔵)より

装幀 芦澤泰偉

発行 飛鳥新社

印刷 大日本印刷

定価 (本体12,000円+税)

判型 A5 詩集上製布クロス装928ページ、別冊上製布クロス装216ページ、函付